ガス給湯器って何?種類と特長を現役工事士が解説

給湯器

「給湯器が壊れた!」「交換を考えているけど種類が多くてよくわからない…」そんな方のために、現役のガス工事士である私が、給湯器の基本から種類・選び方まで丁寧に解説します。

給湯器は毎日使うものなのに、意外と「どんな仕組みか」「何が違うのか」を知らない方がほとんどです。この記事を読めば、給湯器のことがスッキリわかるようになります!

📋 この記事でわかること

  • 給湯器の種類(ガス・電気・ハイブリッド)の違い
  • ガス給湯器の4つの機能タイプ
  • リンナイ・ノーリツ・パロマ 各メーカーの特長
  • 自分に合った給湯器の選び方(号数・設置タイプ・ふろ機能)

1. 給湯器の種類:エネルギー源で3タイプある

給湯器はお湯を沸かすエネルギーの種類によって、大きく3つに分けられます。それぞれのメリット・デメリットを押さえておきましょう。

① ガス給湯器

ガスを燃焼させた熱で水をお湯にする機器です。「使いたいときにすぐお湯が出る」のが最大の強みで、タンクにお湯を貯めておく必要がないため、お湯切れの心配がありません。設置スペースも小さく、導入コストも比較的リーズナブルです。

一方で、ガスの消費量は多めになる点と、冬場や寒冷地では加熱に少し時間がかかる場合があります。

💡 現場で一番よく扱うのがこのタイプです。戸建て・マンション問わず広く普及しています。

② 電気ヒートポンプ式給湯器(エコキュート)

空気中の熱を利用してお湯を沸かす仕組みで、電気代が安い深夜電力を使って効率よくお湯を作ります。環境にやさしいのが特徴ですが、タンクに貯めるタイプなのでお湯切れが起きることも。また、設置スペースをある程度確保する必要があります。

③ ハイブリッド給湯器

ヒートポンプとガス給湯器の両方を組み合わせた機器です。普段はヒートポンプで効率よくお湯を作り、足りないときはガスで瞬時に補います。両方のいいとこどりですが、その分本体価格が高く、設置スペースも広く必要になります。

給湯器タイプ比較

 ガス給湯器エコキュートハイブリッド
導入コスト◎ 安い△ 高め✕ 高い
即湯性◎ すぐ出る△ タンク式◎ すぐ出る
省エネ
設置スペース◎ 小さい△ 大きい△ 大きい

2. ガス給湯器の4つの種類

ガス給湯器は「できること」によって、さらに4つに分類されます。交換するときは今使っているタイプを確認することが大切です。

① 給湯専用

キッチンやシャワーにお湯を送るだけのシンプルなタイプです。追いだきや自動湯はりの機能はなく、単機能な分、本体価格は最も安価です。ひとり暮らしや、お風呂は手動でいいという方に向いています。

② ふろ給湯器

給湯+追いだき機能がセットになったタイプです。ボタン一つで自動湯はり・保温ができ、日本の家庭で最も広く普及しています。「オート」と「フルオート」の2種類があります。

💡 交換依頼の中で一番多いのがこのタイプです。ほとんどの戸建て・マンションに設置されています。

③ 暖房付きふろ給湯器(TES・給湯暖房熱源機)

給湯・追いだきに加えて、床暖房・浴室乾燥機・ミストサウナなども使えるタイプです。東京ガスではTES(東京ガスエコシステム)と呼ばれることもあります。機能が多い分、本体価格や工事費は高めになります。

④ 暖房専用

お風呂への給湯は行わず、床暖房や浴室乾燥機などの暖房機能だけを担うタイプです。戸建て住宅で給湯器が2台に分かれている場合に使われています。

オートとフルオートの違い

 オートフルオート
自動湯はり
自動保温
自動たし湯
入浴検知・自動沸き上げ
追いだき配管自動洗浄✕(※)

パロマ製のオートは配管自動洗浄に対応しています。

💡 家族が多い・追いだきをよく使う方にはフルオートがおすすめです!

3. メーカー別の特長

日本のガス給湯器は主に3メーカーがシェアを占めています。それぞれ特色があるので、参考にしてみてください。

リンナイ

愛知県名古屋市が本社の国内シェアNo.1メーカーです。ガス燃焼技術の特許数が業界トップで、品質管理も国内工場で徹底されています。幅広いラインナップと安定した供給力が強みです。

ノーリツ

兵庫県神戸市が本社の国内シェア2位のメーカーです。独自のUV除菌ユニットや入浴・退出を検知する見まもり機能など、プレミアムモデルに先進的な機能を搭載しています。独自の耐久試験で品質を高めているのも特徴です。

パロマ

同じく愛知県名古屋市が本社のメーカーで、国内シェア3位です。実は全売上の約80%が海外向けで、水質が厳しい海外市場でも通用する耐久性の高さが魅力です。グローバルな技術力が製品に活きています。

4. ガス給湯器の選び方

いざ交換するとなったとき、どれを選べばいいか迷いますよね。確認すべきポイントを順番に説明します。

① まず「給湯器の種類」を確認する

今ついている給湯器の種類(給湯専用・ふろ給湯器・暖房付きふろ給湯器・暖房専用)を確認しましょう。基本的には同じ種類に交換するのがスムーズです。種類を変えると追加工事が必要になることがあります。

② 「設置タイプ」を確認する

給湯器の設置場所によって選べる機種が変わります。設置タイプは勝手に変更できないので、必ず今の機器の場所を確認してください。

  • 壁掛型:戸建ての外壁やマンションのベランダに設置(最も一般的)
  • 据置型:戸建ての床置き設置タイプ
  • PS型:マンションの玄関横のパイプシャフト内に設置
  • 室内型:浴室・洗面所・台所に設置(古いタイプ)

③ 「号数」を確認する

号数は「1分間に何リットルのお湯を出せるか」を示す給湯能力です。現在と同じ号数への交換が基本です。

号数は給湯器本体に貼られている型番シールで確認できます。例えば型番が「RUF-E2405W」なら最初の2桁「24」が24号を意味します。

 号数 目安 向いている家庭
16シャワー1ヶ所の同時使用ひとり暮らし・少人数
202ヶ所同時使用が可能2〜3人家族
24複数ヶ所の同時使用OK4人以上の家族・戸建て

④ 「エコジョーズ」かどうかを選ぶ

エコジョーズは排気熱を再利用する高効率タイプの給湯器です。従来型と比べてガス使用量を約15%削減でき、長期的にはガス代の節約になります。本体価格は従来型より高くなりますが、ガス代の節約分で徐々に回収できます。

💡 「長く使うならエコジョーズ」が基本の考え方です。工事費は従来型より少し高くなります。

5. 工事費の目安

参考として、給湯器交換の基本工事費の目安をご紹介します(設置状況によって追加費用がかかる場合があります)。

 給湯器の種類 従来型 エコジョーズ(高効率)
給湯専用約40,700円〜約45,100円〜
ふろ給湯器約49,500円〜約53,900円〜
暖房付きふろ給湯器約64,900円〜約69,300円〜

税込。本体価格・追加工事費は別途かかります。工事費は業者によって異なります。

まとめ

今回は給湯器の種類・特長・選び方について解説しました。

  • 給湯器には「ガス・電気(エコキュート)・ハイブリッド」の3タイプがある
  • ガス給湯器はさらに「給湯専用・ふろ・暖房付きふろ・暖房専用」の4種類
  • 交換時は「種類・設置タイプ・号数」を今の機器に合わせるのが基本
  • 省エネを重視するなら「エコジョーズ」がおすすめ

給湯器の交換は種類・設置場所・号数など確認ポイントが多く、慣れていないと難しく感じることも。わからないことがあれば、遠慮なく専門の工事士に相談してみてください😊

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。ガス工事ナビ|現役工事士が教える費用・基礎知識まとめ

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